電気図面の記号一覧と読み方|照明・コンセント・スイッチ・分電盤の凡例
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電気図面の記号一覧と読み方|照明・コンセント・スイッチ・分電盤の凡例

電気図面の記号・凡例・傍記の読み方を、照明、コンセント、スイッチ、分電盤ごとに整理。平面図から回路番号を追う具体例、単線結線図との違い、器具表との照合手順、読み違いを防ぐ確認項目を初心者向けに解説します。

猪狩理

設備設計士

公開日
更新日

電気図面は「凡例・記号・傍記・回路番号」をセットで読む

電気図面の記号は、照明器具、コンセント、スイッチ、盤などを図面上で表すためのものです。形だけを覚えるより、図面の凡例で意味を確認し、添えられた文字・数字と回路のつながりを読むと、必要な機器や配線の条件を把握できます。

この記事では建築の電気設備図面を対象に、平面図を読むための代表的な記号と確認手順を整理します。電子回路図や、高圧受電設備の詳しい保護回路は対象を分けています。

電気図面の種類と役割

図面

主に分かること

照合する資料

照明・コンセント等の平面図

器具や盤の位置、点滅区分、回路の行き先

凡例、器具表、回路表

単線結線図

電源から負荷までの系統、遮断器、変圧器等

盤リスト、機器仕様、負荷表

系統図

階や設備をまたぐ接続関係

各階平面図、配線仕様

盤姿図・回路表

盤の外形・収納と分岐回路の内容

単線結線図、平面図

詳細図

取付方法、寸法、納まり

建築図、メーカー施工資料

単線結線図の高圧機器や系統の読み方は、単線結線図の読み方と主要記号を参照してください。図面の種類ごとに目的が異なるため、平面図だけで遮断器や電線を選定することはできません。

スイッチ・コンセントの代表記号と文字表示

下表の●などは文字による簡略表記です。実際の形状・組合せは、採用する標準図と案件の凡例を確認してください。国土交通省の公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版には図記号が掲載されています。版や案件で表現が変わる場合があります。

記号・表示の例

何を示すか

合わせて読む情報

タンブラスイッチの代表的な表現

点滅させる器具、定格、取付位置

●3

3路スイッチの簡略表記

対となるスイッチと点滅区分

●4

4路スイッチの簡略表記

3か所以上から操作する回路の構成

●H/●L

位置表示灯付/確認表示灯付の例

表示灯の機能と採用する配線器具

コンセント図記号+E

接地極付を示す表示例

極数・定格・接地方法

コンセント図記号+ET

接地端子付を示す表示例

接地極の有無と端子の仕様

コンセント図記号+EET

接地極と接地端子の両方を備える表示例

接続する機器、器具形式

コンセント図記号+WP

防雨形を示す表示例

設置環境と製品の適用範囲

コンセント図記号+LK

抜止形を示す表示例

プラグの形式と使用機器

スイッチの●3の「3」は3個のスイッチという意味ではありません。コンセントに付く数字も、口数・定格・回路番号などで意味が異なります。記号のどこに数字が添えられているか、凡例の説明と一致するかを確認します。スイッチ等の図形はパナソニックの配線図記号一覧でも確認できます。

壁付・床付・天井付のコンセントは、取付方式も区別して読む必要があります。取付方式の違いは、原図の図記号と器具表を照合して確認してください。

照明器具・分電盤・電動機は何を見るか

対象

記号を読んだ後の確認

読み違いの例

照明器具

器具の形状・取付方式、器具番号、台数、点滅区分

図形が似ているため、器具番号の異なる機種を同じと扱う

スイッチと照明の組合せ

操作対象、点滅区分、センサ・調光制御の有無

最も近い照明だけを操作すると決めつける

分電盤・制御盤

盤名称、電源、回路表、外形・取付条件

平面図の盤記号だけで主幹容量を判断する

電動機(円内のM等)

機器番号、相数、電圧、定格電流、起動・制御方式

モータ出力kWを電気入力kWとして扱う

照明の器具番号は、その図面セットの器具表に対応します。たとえば「A1」がどの機種かは案件ごとに異なり、文字自体が全国共通の器具形式を保証するわけではありません。照度や台数の検討は、照明設計と照明率の求め方へ進みます。

傍記とは?記号の横の文字・数字を読む

傍記(ぼうき)は、図記号だけでは表しきれない仕様を近くに書き添えたものです。器具の数量・定格・取付高さ・回路・機器番号などが記されます。どの位置の文字が何を表すかは、凡例と注記で確認します。

例として「FL+1,200」と記され、図面の注記が仕上げ床面から器具中心までをmmで示すと定めていれば、取付基準は仕上げ床面から1,200mmです。ただし、寸法の基準が器具中心・下端・上端のどれかは案件で異なるため、数字だけでは判断しません。

盤名称や回路番号にも同じ注意が必要です。「L」「P」「C」などを見て用途を推測できても、最終的にはその図面の命名規則を確認します。

図面を読む具体例:盤からコンセントまで追う

以下は読み方を説明するための仮想例です。「2L-1」を2階の電灯盤1、「7」をその分岐回路番号と定義した図面を想定します。器具位置や配線工事の方法を指示する施工図ではありません。

平面図:コンセントの図記号 + E + 回路表示「2L-1/7」

  1. 凡例でコンセントの取付方式とEの意味を確認する。
  2. 盤リストで「2L-1」の場所・電源方式を確認する。
  3. 回路表の7番から、負荷名称・遮断器・電線仕様を確認する。
  4. 単線結線図で2L-1の電源側と主幹を確認する。
  5. 器具表・詳細図でコンセントの定格、取付高さ、接地条件を照合する。

この順に読むと、記号から機器の仕様・盤・電源までを結び付けられます。盤の役割や回路表の確認は、分電盤の設計と回路構成を参照してください。

電線の線種・交差・接続を読み違えない

線は電線や配管の経路だけでなく、制御の対応関係、引出線、施工範囲等を表す場合もあります。実線・破線の意味、接続点の描き方、立上り・引下げの表現を凡例で確認してください。交差している二本の線を、見た目だけで接続ありと判断しないようにします。

平面図に描かれた経路の長さは、そのまま実配線長とは限りません。階高、立上り、盤への引込みや施工上の迂回も含めて検討します。回路条件が整理できたら、幹線設計・電圧降下CV・CVTケーブルの許容電流を確認します。

読図のチェックリスト

  • 最新の図面番号・改訂日・凡例を使っている。
  • 記号の形と傍記をセットで読み、器具表と対応させている。
  • スイッチの点滅対象や制御区分を確認している。
  • 接地極と接地端子、取付方式、定格の違いを確認している。
  • 盤名称・回路番号が平面図と回路表で一致している。
  • 線の交差・接続、立上り・引下げ、別途工事範囲を確認している。
  • 不明な略号や仕様を推測のまま施工・発注へ回していない。

よくある質問

電気図面の記号はすべて共通ですか?

標準図や規格に基づくものがある一方、案件固有の略号・器具番号・表現もあります。参照する版と図面の凡例を確認します。

単線結線図と配線の平面図はどちらから読みますか?

電源全体を把握したい場合は単線結線図、器具の位置や操作区分を調べたい場合は平面図が入口です。最後は盤名称・回路番号で相互に照合します。

参考資料

資料確認日:2026年9月19日。簡略表記と仮想例は読図の説明用です。正式な図記号・寸法・定格は、案件の採用資料と設計図書で確認してください。