図面の改訂番号R01・R02・R03、承認状態、旧版の保管を示すイメージ
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図面の版管理ルール|改訂番号・承認・旧版の扱いを決める手順

図面の版管理で決める改訂番号、確認・承認の状態、配布先、旧版の扱いを解説。変更履歴の記入例と、差し替え・差し戻し・紙図面の回収まで、建設会社や設備設計事務所で運用するための具体的なルールをまとめます。

長

長谷川一夫

機械設備設計部

公開日
更新日

図面の版管理では、「どの改訂か」と「何に使ってよいか」を別々に記録します。番号が新しくても確認中の図面は施工に使えません。改訂番号、状態、判断者、配布先をそろえると、設計と現場が同じ前提で図面を扱えます。

この記事では、図面管理の中でも改訂の運用に絞り、ルールの決め方と変更履歴の例を紹介します。番号や状態名は運用例です。発注者の指定や案件のルールがある場合は、関係者で対応を確認してください。

改訂番号と承認状態を分けて管理する

改訂番号は内容の版を識別するためのもの、状態は利用できる範囲を示すものです。ファイル名の日付だけに頼ると、再送や変換で保存日時が変わった場合に判断を誤りやすくなります。

図面番号

改訂番号

状態

用途

M-201

R02

使用可

所定の範囲の施工に使用

M-201

R03

確認中

変更内容の検討用

R03が新しいからといってR02を自動的に使用停止にしません。現行版を止める必要がある変更では、停止の対象範囲と指示を別に通知します。判断は案件で定めた権限者が行います。

最初に決める6つのルール

1.同じ図面を識別する番号

図面番号は、図面名称が変わっても追跡できるよう扱います。分割・統合で番号を変更する場合は、旧番号と新番号の対応を履歴に残します。機械・電気・建築など異なる工種で番号が重なる場合は工種も識別に使います。

2.改訂番号を進めるタイミング

社外提出や確認依頼に出す版を一区切りとし、一度配布したファイルの内容を同じ番号のまま変えない運用が分かりやすい方法です。作成中の保存履歴と正式に提出する改訂は分け、番号を発行する担当者を決めます。

3.状態を変える人

「作成中→確認中→使用可→旧版」のように状態を定義します。図面を登録できる人と使用可にする人を同一とするかは、案件の体制に合わせて決めます。システム管理者が技術上の承認者になるとは限りません。

4.正式な参照先

施工用の図面と検討用の図面を見分けられる入口を用意します。フォルダ、一覧、システム上の状態表示のいずれでも、現場担当者が誤った版を選びにくいことが必要です。

5.変更を知らせる範囲

対象の工種に加え、他工種との取り合いが変わる場合の連絡先を決めます。配布した事実と受領の回答を分けて記録し、重要な変更は回答がそろうまで追跡します。

6.旧版とコピーの扱い

履歴確認用の旧版は残し、現場で使用する図面と区別します。印刷物、メール添付、端末へのダウンロードは配布元を更新しても変わらないため、切り替え担当と確認方法を決めます。

変更履歴には判断の根拠まで残す

以下は架空案件の記入例です。実際の承認記録ではありません。

項目

記入例

対象図面・改訂

M-201、R02からR03へ

変更番号・理由

CH-012、天井内の配管経路調整

変更範囲

2階東側。関連図面E-203も確認

状態・判断記録

確認中。担当者と回答期限を記入

配布・適用

確認用として配布。施工適用日は未定

承認後に追記

判断者、日付、適用範囲、施工用配布先

「修正しました」だけでは、どこを確認すべきか分かりません。変更箇所と理由を短く書き、議事録や回答票などの参照先を付けると、後から経緯を追えます。

図面を差し替えるときの手順

  1. 図面番号と改訂番号を確認し、変更内容・関連図面を整理する。
  2. 必要な確認・承認を受け、使用条件と適用時点を記録する。
  3. 正式な参照先に登録し、登録内容と図面の表示が一致するか確認する。
  4. 配布先へ変更内容と参照先を通知する。
  5. 現場の紙・端末内コピーを切り替え、必要な受領回答を残す。

印刷図面を多く使う現場では、置き場所・担当者単位で差し替えを確認します。通信が弱い場所へ行く前は端末を同期し、端末上の改訂番号と取得時点を確かめましょう。

差し戻し・取消しが起きた場合

承認前に修正を求められた

確認に出した版と指摘を残し、修正版との対応を記録します。既に配布した同じ番号のファイルを無断で置き換えず、次の改訂や再提出番号で区別します。

配布した図面を取り消したい

対象図面、改訂番号、使用停止の範囲、連絡先を明示します。差し替え先がまだない場合は、そのことと暫定の対応を権限者が指示します。削除だけで通知を済ませないことが大切です。

過去版を参考資料として渡したい

「参考用・施工使用不可」などの区別を付け、現在の使用可の版も案内します。過去版を履歴として保存することと、施工に使わせることを分けます。

運用できているかを確認するチェック

  • 担当者以外でも、使用可の図面と確認中の図面を見分けられるか。
  • 同じ改訂番号で内容の違う図面が存在していないか。
  • 紙と端末の切り替えを誰が確認するか決まっているか。
  • 変更理由、判断者、配布先を一つの変更番号から追えるか。
  • 休暇・異動時の代行者が分かるか。

まず1案件で試し、誤使用や配布漏れが起きそうな箇所を直します。基本の管理項目は図面管理の実践ガイド、仕組みの検証は導入要件と試用チェックリストをご覧ください。

設備設計と現場の図面共有を整理したい方は、現在の改訂・配布の流れを添えてパラダイムへご相談ください。