建設業の倒産はなぜ増えている?原因・最新動向・生き残る対策
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建設業の倒産が増える理由|2025年統計と資金ショートを防ぐ対策

2025年の建設業倒産は2,021件。帝国データバンクの統計をもとに、資材・人件費、入金遅れ、赤字受注の影響を整理。資金繰り・工事別原価・未回収金の点検方法を解説します。

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与謝君惠

代表取締役

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更新日

建設業の倒産リスクを考えるときは、業界の件数と自社の資金状態を分けて確認することが大切です。受注が増えていても、工事の支払いが入金に先行すれば手元資金は減ります。まず「いつ資金が底をつくか」と「どの工事の利益が減っているか」を確認しましょう。

2025年の建設業倒産は2,021件|統計の対象に注意

帝国データバンクの2025年調査では、建設業の倒産は2,021件で、2024年の1,890件から6.9%増加しました。4年連続の増加で、2,000件を超えたのは2013年以来です。対象は負債1,000万円以上の法的整理であり、休廃業・解散を含むすべての事業終了の件数ではありません。

対象期間

倒産件数

読み取れること

2024年(暦年)

1,890件

比較対象となる前年値

2025年(暦年)

2,021件

前年比6.9%増。調査対象内で増加

出典:帝国データバンク「建設業の倒産動向(2025年)」(2026年1月13日公表)。ここで示すのは2025年の年間確定値です。件数だけから個別の取引先の安全性を判断することはできません。

資金繰りを悪化させる3つの要因

1.資材費・外注費の増加を請負金額に反映できない

見積もり後の単価上昇や追加作業が、当初の粗利益を圧迫します。資材を発注した時点で予算との差を確認し、追加変更は工事内容・金額・工期への影響を記録して合意を取りましょう。価格を変更できるかは契約条件と個別の協議によります。

2.受注増加や工期延長で立替期間が長くなる

材料費、外注費、給与の支払いが先に発生する工事を同時に増やすと、必要な運転資金も増えます。工期の延長は完成金の入金を遅らせる一方、現場経費を増やす場合があります。受注額と粗利益率に加え、工事ごとの最大立替額も受注判断に使います。

3.未回収金と返済負担が重なる

工事代金の未払い、検収の遅れ、借入元金の返済、納税が同じ時期に集中すると、黒字でも現金不足になります。借入元金の返済は費用にはなりませんが、現金を減らします。仕組みは建設業の黒字倒産の具体例で確認できます。

自社の危険信号を確認するチェック表

確認する情報

注意したい変化

最初の対応

13週間の資金繰り

残高の最低額が下がり続ける

入金遅延も織り込んで不足日を確定

工事別の完成時予想原価

未請求の追加作業や残工事費が増加

予算を更新し、変更契約を確認

入金予定と実績

同じ取引先で遅延が繰り返される

未回収額と追加受注の立替額を合算

借入・税金・社会保険料

特定週に支払いが集中

期限前に金融機関や各窓口へ相談

「売上の何か月分あれば絶対安全」という共通基準はありません。工期、入金条件、固定費、借入返済額によって必要な余裕資金は変わります。

資金ショートを防ぐために今週行うこと

  • 通帳残高を起点に、確定している入金と支払いを週単位で並べる。未確定の受注・融資は分けて記載する。
  • 利益額が大きい工事から、発注済み未請求額と残工事の見込みを集める。
  • 未入金は金額、支払期日、相手の回答を一覧にし、請求漏れと紛争を分ける。
  • 不足が見える段階で金融機関に資金繰り表と受注資料を示し、返済原資まで説明する。

例えば、現預金500万円、今後4週間の入金400万円、支出1,050万円なら、差引150万円不足します。これは説明用の仮定例です。月全体では黒字でも週の途中で不足する場合があるため、日付を付けて確認してください。

次に読む記事:資金繰り改善の進め方/工事別の原価管理/工事代金の未払いへの対応。

参考資料・確認日

公表資料の確認日:2026年9月25日。制度の利用可否や手続きは各公式窓口で最新の条件をご確認ください。