
設備BIM向けRevitファミリの入手・自作ガイド|無料配布サイトと作成手順
設備BIMで使うRevitファミリの入手方法(メーカー提供・配布サイト)と、自作の基本手順を実務目線で解説。システム/ロード可能ファミリの違い、接続ポイント(コネクタ)やシェアパラメータの設定、命名ルール・共有ライブラリによる管理のコツまでまとめます。
長
長谷川一夫
機械設備設計部
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Revit MEPで設備モデルを作る上で、ファミリの入手と管理は作業効率を大きく左右します。良いファミリが揃っていればモデリングは進みますが、作り込みの粗いファミリを雑に集めると、後で属性の不揃いや接続不良に悩まされます。本記事では、設備BIMで使うRevitファミリの入手方法と自作の基本手順、そして管理のコツまでを実務目線で解説します。
ファミリとは
Revitのファミリとは、機器や部材をモデル化した部品データのことです。設備ではポンプ、空調機、衛生器具、盤などさまざまなファミリを使います。ファミリには寸法や接続情報、属性などが含まれ、BIMモデルの情報を支えます。
ファミリには、大きく分けて次の種類があります。この区別を知っておくと、自作すべきか配布品を探すべきかの判断がしやすくなります。
- システムファミリ:ダクトや配管など、Revitに組み込まれた要素。単体のファイルとしては保存できず、サイズやタイプを設定して使う。
- ロード可能ファミリ(コンポーネント):機器や器具など、.rfaファイルとして外部から読み込める。入手・自作の対象は主にこちら。
ファミリの入手方法
ファミリの入手先は、主に次の3つに分かれます。いずれも、取り込む前に自社のルール(属性の持ち方や命名)に合うかを確認することが大切です。
- メーカー提供:機器メーカーが自社製品のRevitファミリを公開しているケース。実製品の寸法・型番に忠実で、実施図レベルに向く。
- 配布サイト:無料・有料のファミリ配布サイト。汎用部品をまとめて入手できるが、作り込みの精度は提供元によって差がある。
- 自作:市販や提供のファミリでは足りない場合に、自社で作成する。自社のルールに合わせられるのが利点。
入手したファミリは、そのまま使うのではなく、接続ポイント(コネクタ)の有無や、パラメータの持ち方が自社の運用に合うかを確かめてからライブラリに加えるのが安全です。特に、コネクタがないファミリはダクト・配管と自動でつながらないため、設備では使い勝手が大きく下がります。
自作の基本手順
ファミリを自作する場合の基本的な流れは次のとおりです。設備ファミリでは、形状よりも接続と属性の設定が重要になります。
- テンプレート選び:作るファミリの種類(機器・器具など)に合ったファミリテンプレートを選ぶ。
- 形状作成:押し出しや回転などで、必要な形状を作る。過剰に作り込まず、目的に合った詳細度にとどめる。
- 接続ポイント(コネクタ)の設定:ダクト・配管・電気など、系統に合ったコネクタを適切な位置に配置する。
- パラメータの割り付け:寸法や能力、型番などを、シェアパラメータを中心に設定する。
特に接続ポイントとシェアパラメータの設定が重要です。コネクタが正しく設定されていないと、ダクトや配管と自動でつながらず、フロー計算や系統集計に使えません。また、パラメータをシェアパラメータで揃えておくと、集計表(スケジュール)やIFC書き出しで属性を安定して拾えます。
ファミリ管理のコツ
ファミリは、作るだけでなく「チームで使い回せる状態に保つ」ことが重要です。属人化を防ぎ、品質を安定させるために、次のような管理が有効です。
- 命名ルールの統一:ファミリ名やタイプ名の付け方を決め、誰が見ても内容が分かるようにする。
- 共有ライブラリ:社内で一元管理する場所を用意し、各自がバラバラに保持しないようにする。
- シェアパラメータの統一:社内共通のシェアパラメータファイルを使い、集計や受け渡しで属性がそろうようにする。
- バージョン管理:ファミリを更新したときに、どれが最新かを分かるようにして古い版の混入を防ぐ。
ファミリは、ファイルサイズが大きすぎるとモデル全体が重くなります。形状を作り込みすぎないことも、実務では大切な管理の一つです。
よくある質問(FAQ)
配布サイトのファミリをそのまま使って良いですか?
そのまま使えるとは限りません。接続ポイント(コネクタ)の有無や、パラメータの持ち方が自社のルールに合うかを確認し、必要なら修正してからライブラリに加えるのが安全です。特にコネクタがないと、設備では使い勝手が大きく下がります。
シェアパラメータとは何ですか?
複数のファミリやプロジェクトで共通して使えるパラメータです。集計表での拾い出しやIFC書き出しで属性をそろえるために重要で、社内でシェアパラメータを統一しておくと、データの取りこぼしを防げます。
すべて自作すべきですか?
必ずしもそうではありません。メーカー提供や配布サイトのファミリで足りるものは活用し、自社固有の部材や、ルールに合うものがない場合に自作する、という使い分けが効率的です。作ったファミリは共有ライブラリで管理しましょう。
まとめ
Revitファミリは、メーカー提供や配布サイトからの入手と、自作の両方で揃えていきます。設備では、形状だけでなく接続ポイント(コネクタ)とシェアパラメータを正しく設定できているかが、ファミリの質を左右します。
命名ルールと共有ライブラリ、シェアパラメータの統一で管理することで、チーム全体の作業効率と品質が安定します。入手と自作をうまく使い分け、自社のルールに沿ったライブラリを育てていくことが、設備BIMを効率化する鍵になります。