DWG図面をPDF・DXF・旧バージョンのDWGへ変換する流れを示すイメージ
CAD/BIMナレッジデータ構造

DWG変換の方法|PDF・DXF・旧バージョンへの変換と確認ポイント

DWGを変換するときは、閲覧用のPDF、CAD受け渡し用のDXF、古いソフト向けのDWGで手順が異なります。DWG TrueViewとAutoCADの使い分け、原本を残す方法、文字・線種・尺度・外部参照の確認点を解説します。

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猪狩理

設備設計士

公開日
更新日

DWGの変換は、何のために渡すかを決めてから行います。図面の見た目を共有するならPDF、別のCADで利用するなら相手が指定するDXFやDWG、古いソフトへ渡すなら対応するDWG形式が候補です。拡張子を変更するだけでは、データの内容は変換されません。

この記事では、変換先ごとの基本的な進め方と、変換後に見落としやすい確認項目を整理します。元のDWGを別名で保存し、比較できる状態で作業してください。

目的別に変換先を選ぶ

  • PDF:紙面として図面を閲覧・印刷してもらう。CAD上の図形や属性をそのまま再編集するための形式ではありません。
  • DXF:相手のCADが対応する条件に合わせて、図面データを受け渡す。読み込める版と必要な要素を確認します。
  • 旧形式のDWG:古いバージョンのCADで開くため、対応するDWG保存形式に変換する。

「CADで使いたい」という依頼だけでは形式を決めきれません。受け取り側のソフト名・版・用途・単位を先に聞き、可能なら一枚で受け渡しを試してから全図面に展開します。

変換前の準備

  1. 原本を保管し、変換用のコピーを作ります。
  2. 必要な外部参照、画像、フォントなどがそろっているかを確認します。
  3. モデル空間とレイアウトのどちらを成果物にするかを決めます。
  4. 図面番号、改訂日、単位、出力尺度を記録します。
  5. 変換後に比較する代表箇所を決めます。寸法、文字、線種、複雑な図形を含む箇所が向きます。

原本が正しく表示されないまま変換すると、欠落を変換時の問題と取り違えることがあります。まず変換元の表示を確認するのが先です。

DWGをPDFにする手順

AutoCADを持っていない場合でも、DWG TrueViewには印刷とPDF作成の機能があります。対応内容は公式の閲覧・印刷ガイドに記載されています。

  1. 対象のDWGを開き、PDFにするレイアウトや図面範囲を確認します。
  2. 印刷・出力の設定で、PDFへの出力先、用紙サイズ、向き、範囲を選びます。
  3. 必要な尺度と線の表現を設定し、プレビューで文字や図面枠が切れていないかを確認します。
  4. 原本とは別の場所へPDFを保存します。
  5. 保存したPDFを開き直し、ページ数、文字、寸法、線の太さを確認します。

尺度を指定する図面では、用紙へ自動的に合わせる設定だけで済ませないことが大切です。例えば既知の長さがある箇所を確認対象に選び、出力尺度と用紙サイズを納品条件に照らして確認します。

DWGをDXFにする手順

DXFへの書き出しに対応するCADで、保存形式をDXFに指定して別名保存します。AutoCAD LT for Macの公式ヘルプにも、DXFとして保存する手順が示されています。利用するOS・製品・版のヘルプで操作名を確認してください。

  1. 相手のソフトが対応するDXFの版を確認します。
  2. 原本のコピーをCADで開き、「名前を付けて保存」などの保存操作でDXF形式を選びます。
  3. 指定する版と出力先を確認し、元のDWGと区別できる名前で保存します。
  4. 受け取り側のソフトで開き、図形・文字・単位・レイヤを確認します。

DWG TrueViewのDWG形式変換と、DXFへの書き出しは同じ操作ではありません。「無料のビューアならすべての変換ができる」とは考えず、必要な出力形式に対応するツールを選びます。

古いDWG形式へ変換する手順

DWG TrueViewの変換機能では、AutoCAD系の図面を旧世代のDWG形式へ変換できます。変換形式と出力方法の考え方は公式の図面形式変換ヘルプを参照してください。

基本の流れは、対象ファイルを追加し、変換設定で受領側が読める形式を選び、原本と分離した出力先へ変換することです。一括処理する前に代表ファイル一つで試し、相手側で開けることを確認すると、全件のやり直しを避けやすくなります。

旧形式に保存できても、元のアプリケーション固有の要素まで同じ意味で利用できるとは限りません。専門CADの機器・部材を含む図面は、送付元と受領側の両方で確認します。

変換後に確認する五つの項目

  • 尺度・単位:既知の寸法を比較し、意図した大きさで扱えるか。
  • 文字:文字化け、置き換え、改行、文字幅の変化がないか。
  • 線種・線幅:破線や一点鎖線、設備系統の識別に必要な表現が維持されているか。
  • 外部参照・画像:建築下図や貼り付け画像が欠落していないか。
  • 対象範囲:必要な階・レイアウト・図面番号がそろい、不要な古い版が混じっていないか。

例えば変換後に壁芯がそろっていても、設備図の文字や系統線が欠落していれば、受け渡しとしては不十分です。見た目の大枠だけでなく、次の担当者が判断に使う情報を確認します。

よくある質問

オンライン変換サービスを使ってもよいですか?

機能に加えて、図面のアップロード可否、保管・削除の条件、出力できる形式を確認します。案件の情報管理条件に合わない場合は、ローカルのツールで変換してください。

PDFからDWGへ戻せば元どおりになりますか?

PDFへの出力と、元のCADデータの保存は異なります。図形・文字・属性の構成まで元どおりに復元できる前提にはせず、再編集が必要なら元のDWGも受領します。

変換後に開けない場合は?

保存形式、受領側の対応版、ファイルの欠損、必要な参照データを順に確認します。エラー文を記録し、まず一つの図面で原因を絞り込みましょう。

公式資料の確認日:2026年9月21日。操作名称は製品・版で異なるため、利用環境に対応するヘルプを確認してください。